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進路指導の課題と実践
(8/30) 5・専門学校の現状

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ボタン05 専門学校の現状

 専門学校の最近の状況を、学校数・学生数の現状、専門学校卒業生の就職状況などから、見ておきたいと思います。

(1) 学校数・学生数の現状

 全国の専門学校数は、文部科学省の『学校基本調査』によれば、2020(令和2)年5月現在、2777校で、1998年をピークにそじょじょに減少しています。 設置者別では、私立が全体の約94%を占めており、国公立は看護などの医療分野の学校が大多数です。

 専門学校の学生数は、約60万4000人で、男女ともに2004年以降じょじょに減少していましたが、2020年は前年の59万7800人から増加に転じました。

 専門学校の分野別の学生数が、この10年間にどのように変化しているのかをまとめてみると、次のようになります。

 @学生数が最も増加しているのは医療分野です。看護系を中心に人気を保っています。次いで動物系や声優・音楽系などの文化・教養分野、美容系などの衛生分野が増加していますが、学生数の少ない農業分野を除く他の分野は減少しています。

 A分野別の動向をみていきますと、かつては学生数が最も多かった工業分野は、情報技術者や土木・建築系技術者の養成を中心に専門学校教育の中心的な役割を果たしていましたが、大学でのIT教育の普及などの影響もあり、この10年間に学生数は40%減となっています。ただ近年は、AIの進展にともない情報分野の学生が増えています。

 B工業分野に替わって学生数を伸ばしてきたのが医療分野です。1996年以降は8分野の中で最も学生数が多くなり、専門学校生の3分の1を占めるまでになっています。2006年をピークに学生数は伸びていませんが、看護・リハビリ系を中心に安定して学生を集めています。

 C衛生分野は、一時期、調理師・製菓系、次いで美容系で人気を集めましたが、現在は落ち着いてきています。

 D教育・福祉分野は、保育系・介護福祉系を中心に福祉関連の人材養成に大きな役割を果たしてきましたが、保育系は大学での子ども関連学科の新増設や、福祉系は介護職の処遇面でのマイナスイメージの影響などにより、大幅に学生数を減らし、留学生の入学が増えています。

 E商業実務分野は、経理系・秘書系など従来型のビジネス系学科を中心に学生数を減らしていましたが、ITビジネス系や旅行系・ブライダル系などで手堅く学生を集めています。

 F服飾・家政分野は、じょじょに学生数を減らしていますが、大学・短大とは一線を画した、アパレル・ファッションビジネス業界と結びついたカリキュラムによる服飾教育は、この分野を志向する高校生の支持を得ています。

 G文化・教養分野は、2004年からは工業分野を抜いて医療分野に次ぐ学生数を擁しています。この分野は多種多様な学科が設置されていますが、デザイン、音楽、演劇系などのメディア産業関連の学科や、ペット産業関連の学科などが学生を集めています。


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