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進路指導の課題と実践
(29/30) 15・情報・資料の収集と整理

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(4) 学校案内書、その他の資料の整理

 各専門学校から送られてくる学校案内書・募集要項については、専門学校・各種学校・無認可校に分類し、専門学校については8分野をもとにさらに細分し、各学校ごとにファイルしておくと、生徒も利用しやすいと思います。

 また、生徒が学校見学に行ったさいに提出させた「学校見学報告書」や、入学試験を受けた生徒に提出させた「受験報告書」などもまとめて生徒に閲覧できるようにしておきます。

 進学情報誌については、その内容を検討し、指導上必要とおもわれるものについて、進路指導室に閲覧資料として出したり、各教室に配布したり、希望者に配布するようにします。専門学校に関する記事の掲載されている雑誌や新聞、書籍なども進路指導室に閲覧資料として整理しておきます。

 情報・資料の収集と整理にあたっては、各高校の実情に応じて工夫を加えることが必要です。

(5) 卒業生の追跡調査と独自の指導資料の作成

 専門学校へ進学した卒業生に対する追跡調査は、卒業生の進学後の動向を把握するとともに、その進学した専門学校の実態を把握するうえでも重要な資料となります。しかし、追跡調査を実施している高校は年々減少しているのが現状です。都高進の「専門学校への進路指導に関するアンケート結果」によれば、1990年調査では21.3%の高校で実施されていたのが、2010年調査では12.3%まで減少しています。

 追跡調査は、卒業生が専門学校を卒業した段階で実施するのが効果的です。調査項目は、在籍した学科・クラスの入学者数や中退者数、時間割、施設・設備の状況、資格・検定の取得状況、学校の良い点・不満な点、学校への満足度、就職指導の方法と就職状況、本人の就職先など、在校中に知ることができる範囲のことがら、学校生活の中で実際に感じ取り得ることがらとし、返送されてきた調査用紙はファイルにして生徒が閲覧できるようにしておきます。また、調査項目を各学校ごとに整理した「学校別追跡調査一覧」を作成し、進路相談その他で活用するための指導資料とします。

 また、追跡調査および専門学校から送られてくる「生徒状況調査報告書」や「卒業生就職先一覧」などの資料をもとに、高校卒業年月、氏名、評定平均値、学科名、取得資格、就職先、学籍異動などを記載した学校別の「専門学校進学者一覧」を作成し、卒業生の卒業後の動向を整理しておきます。これも進路相談その他で活用するための指導資料とします。

 なお、都高進の「専門学校への進路指導に関するアンケート結果」の自由記述の中には、「玉石混淆なので、見極めに役立つ情報をいただけるとありがたいです」、「優良校を判断する基準がわからない」、「経済状況の悪化による閉校の情報を早く知りたい」などの意見が出されています。学校の善し悪しを判断するには、教員自らが専門学校を訪問して情報を集めるとともに、追跡調査や「専門学校概要」の記載内容の比較検討など資料の積み重ねと、信頼できる業者や専門学校をよく知る教員から情報を得るなどして、総合的に判断することが求められます。

 専門学校は社会の多様なニーズに合わせて教育内容も教育施設・設備も設置学科さえも変えていく教育機関であるだけに、まず何よりも教師自身が、情報・資料の収集と整理に積極的に取り組み、研修に努めることが求められています。


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