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東日本大震災情報
新宿調理師専門学校

福島県南相馬市の被災者を温かい料理で励ます
●写真左は南相馬市を訪問した教職員と学生

 東日本大震災から3年4か月余り。原発事故や大震災の風化が伝えられる中、「被災地のみなさんに笑顔と優しさを届けよう」をキャッチフレーズに、新宿調理師専門学校(上神田梅雄校長=東京・
新宿区西新宿)は7月28日、福島県南相馬市鹿島区の万葉ふれあいセンターに、仮設住宅で生活する被災者を迎えて温かい料理で励ました。

 鹿島区には、昼間部助手の手伝いとして学校で働き、夜間に調理師を目指して学ぶ被災地特待生・菅野修平さんの祖母が仮設住宅で生活している。同校は昨年、この地区の寺内第1、鹿島西町第1など市内4か所の仮設住宅を1軒1軒訪問して、焼き菓子などを笑顔で手渡した。昨年は訪問時間が短く、「もう行ってしまうの」「もっと話がしたかった」と被災者から口々に別れを惜しむ声が聞かれ、今回の再訪問となった。

 同校はこれまで、平成23年7月に宮城県気仙沼市、平成24年7月に同県女川町の仮設住宅、平成25年11月に福島県双葉町から埼玉県加須市の旧騎西高校に避難していた被災者に炊き出しなどを行い、今回で被災地訪問は5回目となった。

 一行は上神田校長を隊長に引率教員10人、学生・生徒76人の総勢86人が2台のバスで早朝6時に新宿を出発、12時に現地に到着した。早速、調理、接遇、会場の3班で役割を分担、仕込みや施設の掃除をして被災者を迎える準備に入った。

 届ける料理は、赤飯とおかずを盛ったワンプレートに具たくさん汁。調理は参加者全員でジャガ芋や蓮根などを一口大に切り分け、2日間かけて作った煮物170食分を真空パックに保存、また赤飯やさば味噌煮など8種の料理も用意した。これらを調理班=写真中央=がふれあいセンターの調理場で温かい料理に仕上げた。

 一方、接遇班は食事の会場にテーブルと椅子を手際よく並べ、温かい料理をセットして被災者の到着を待っていた。また会場班はふれあいセンターの周囲の草むしりや掃き掃除、会場内の床を綺麗に磨いて歓迎ムードを盛り上げた。

 被災者がバスで会場に到着すると学生らが「いらっしゃいませ」と元気よくあいさつ。一人ひとりに寄り添って会場に案内した。学生と被災者はテーブルを囲み、1年ぶりの再会を喜びながら温かい食事に舌鼓を打っていた=写真右=。

 料理をきれいに平らげた67歳のおばあさんは「若い人の料理は口に合わないと最初はお断りした。皆に誘われて参加したが、孫のような学生さんに料理を上手に作ってもらい、大変美味しくいただいた」と満足そうに話していた。

 南相馬市鹿島区地域振興課の鎌田一正課長は「心のこもった料理をいただき、感謝している。皆さんが立派な調理師になれるよう祈念するとともに、私どもの南相馬市も一歩一歩復興に向けて努力していきたい」とあいさつした。


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