鹿児島県立鹿児島工業高等学校 3年

加 藤  遼 太
 

My Power Generation
 
 電気は今の時代必要不可欠なものだ。食べ物を貯蔵する冷蔵庫や冷凍食品を解凍する電子レンジなどは電気がなくては動かすことはできない。このような私たちが使用している電気はさまざまな発電方法によって作られている。

 私の夢は原子力発電に代わる新しい発電方法を開発することだ。現在、私は工業高校の電気技術系に所属しており、電気のことに関して一年生のころから学んでいる。中学生のころはあまり電気に関心はなく、工業高校を選んだのは、中学生のころに所属していた部活動が強くて私の憧れだったからだ。しかし、高校で電気のことを学ぶうちに、電気に関して興味や関心が強くなっていった。

 昨年3月11日に起きた東日本大震災により福島第一原子力発電所の事故が起こった。それがきっかけで原子力発電に関して調べようと思う機会を得た。原子力発電は、チェルノブイリ原子力発電所の事故を代表として小さな事故であれば数え切れないほどの事故が起こっている。調べているうちに原子力発電はハイリスクないわば賭けのような非常に危険な発電方法だと知ったからこの夢をもった。

 私は高校で電気に関して専門的に学んでいる。中でも今学んでいる「環境電力技術」という科目は私の夢を実現するために必要な科目だ。この科目は太陽光発電や水力発電など発電に関する科目で、これまで開発されている歴史や発電原理、構成などについて学習する。今はまだ太陽光発電、風力発電しか学習していないが、新エネルギーはやはり二酸化炭素排出も少なく地球温暖化防止にもつながると分かった。

 一方、原子力発電は発電過程において二酸化炭素の排出はないものの、放射性物質の排出が問題となっており、危険性が高い。だから私は原子力発電には賛同できないと思った。原子力発電についてはまだ学習していないが後々学習する予定である。

 また、2年次には電気を届けるのに必要不可欠な高圧の電線を作業する人の気持ちを少しでも分かろうと思い、第1種電気工事士の資格を取得した。直接発電に関しての知識はあまり得ることはできなかったものの、発電した電気を送り届けるのに必要な電気工事士の大変さが良く分かった。

 1年と少したっても今なお話題になっている原子力発電。以前は原子力発電全稼動停止となっていたが、結局大飯第一原子力発電所が再稼動している。また、原発は止まっていても核燃料は残っていては、今回の東日本大震災のような事故が起きる危険性もある。中途半端にしていては悪い方向に向かってばかりいると思う。

 このことから私は、原子力発電に代わる安全で効率の良い発電方法を開発したり、現在使われている自然エネルギーを使った発電の効率を良くしたりしたいと思った。この夢を持ったときから私は「日常生活の中で何か使いながら同時に発電することはできないか」、「飛行機に風力発電をつけることはできないか」、「今ある発電機でも、もっと効率よく発電できるのではないか」などと多少無謀なことにでも挑んでみたいと思うようになった。

 これらを実現するために、より高度な技術や知識を深めるために、大学に進学して電気や発電に関してもっと詳しく学びたい。また、可能ならば大学院まで行き、同じ夢を持った仲間と一緒に研究したい。そして、私が開発した発電方法で、東北の人だけではなく、世界中の人々のために原子力発電を使わず、新しく開発したもので地球を、人々の生活を本当の意味で豊かにしていきたい。


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