龍谷高等学校 1年

古 賀 安友実
 

夢を叶えるということ
 
 好きな仕事で、夢を叶えるというのは不思議なテーマだとこの作文を書く時に思いました。それは、好きな仕事に就くことが、夢を叶えるということだと思ったからです。でも私なりにこのテーマについて考えてみました。そうしたら、私の中で夢というものの見方が変わりました。

 今までの私は、将来なりたい仕事が夢だと思っていました。でも、それは違うと思うようになりました。夢というのは、本当は、なりたい職業になった後、どうしたいかということだと思いました。好きなことを仕事にするということは、素晴らしいと思います。ですが、それは夢を叶えるというより、夢を叶えるための第一歩のように感じます。

 夢の捉え方が変わって、最初に思い浮かんだのは、私の夢は何だろうと疑問に思いました。将来の夢は何ですかと聞かれたら、エンジニアになりたいと答えていました。エンジニアになって何がしたいのと聞かれると、今の私には答えられません。

 私がエンジニアになりたいと思ったのは、9歳の時でした。小さい時から宇宙に興味があり、大人になったら宇宙に関する仕事に就きたいという気持ちがありました。その中で私がエンジニアになりたいと思ったのは、あかつきという探査機の打ち上げを見たからです。私は、この打ち上げを見て、とてもワクワクしました。どうして、あんなに重そうなものが、宇宙まで飛んでいくんだろうと一生懸命考えたことは今でも覚えています。探査機を作れる人はすごい、私も作りたいと思って、私はこの仕事を夢としてきました。

 エンジニアは、専門的な知識や技術を必要とされ、とても難しい仕事だと思います。目指している人もたくさんいるはずです。

 そう思うと、私よりもエンジニアに向いている人はたくさんいるということに気付きました。だからこそ、エンジニアになって何がしたいのかしっかり考えないと駄目だと思いました。思いついたのは、人をワクワクさせたいということでした。この夢は、漠然としすぎていると思うし、これは別にエンジニアにならなくてもできることかもしれません。

 ですが、私はこの夢をどうしてもエンジニアとして叶えたいです。探査機やロケットが打ち上げられる時、よく小学生が打ち上げを見てどうだったとインタビューを受けているのを見かけます。多くの小学生が、すごかったと答えているのを見て、なんとなく9歳の時の自分を思い出しました。それと同時に、エンジニアになって、打ち上げを成功させてすごいって大人にも子どもにも言って欲しい、これが私の本当の夢だと感じました。

 好きな仕事に就くというだけでも難しいのに、この夢を叶えるのは本当に難しいことだというのは分かっています。

 夢を叶えるために必要なことは、今を頑張ること、諦めないことだと思います。学校の勉強は、段々難しくなり、嫌になることもあります。でも、今の勉強は夢を叶えることに繋がっていると思うし、今を頑張りきれないと、これから先の未来も頑張れないと思います。

 そして、私の憧れでもあるあかつきを作った人々は決して諦めていませんでした。あかつきは一回失敗して軌道に入れませんでした。その時、多くの人がもう駄目だと思ったでしょう。でもあかつきを作った人々は、5年後にあかつきを軌道に入れることに成功しました。本当にすごいと思います。5年間、諦めないというのは、なかなかできないことです。私もこの話を聞いて、諦めないことの大切さを感じました。

 好きな仕事で、夢を叶えるということは、とても難しいことです。好きな仕事に就いた後からが、夢の始まりです。そう思うとエンジニアになって人をワクワクさせたいという私の夢にゴールはありません。

 夢を叶えるために、諦めずに、今を精一杯頑張ろうと思います。


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