東海大学付属高輪台高等学校3年

森  凌 大
 

時代の波乗り雑誌編集者
 
 私は書店が大好きです。小説。エッセイ・漫画など様々なジャンルがありますが、その中でも不思議と雑誌に一番心を惹かれます。そんな私の夢は雑誌編集者になることです。

 女性誌にはお洒落な洋服を身にまとったモデルの表紙、男性誌には男心惹かれるバイクや車の表紙など、どの雑誌を見ても表紙から面白さが伝わってきます。また毎月様々な角度から特集される記事には新たな発見が必ずあったりします。雑誌はいつの時代においても時代のトレンドをいち早く発信しています。その結果雑誌が発信したファッションであったり、食べ物であったり、俳優、モデルが数多く活躍していくということが当たり前の世界になっています。例えば、普段私たちが何気なく身につけている洋服の色や、デザインも全て雑誌から何らかの影響を受けて市場に流れてきたものなのです。トレンドの先駆者に自分がなるって、とてもカッコいいことだと考えるとともに大きな責任が伴うものです。アメリカ版ヴォーグの編集長で映画「プラダを着た悪魔」のモデルとなったアナ・ウィンターは、以前こんな事を言っていました。「最も嫌いな事は優柔不断なこと。確信が持てなかったとしても、私は私が話していること、決定することをいつも正確にわかっている。」と語っていました。常に決断に迫られながらも自分の信念を貫いて一つの雑誌を完成させているところに感動してしまいました。

 今世界中で多様性の時代、性別の垣根をなくしていく時代と叫ばれています。制服で男女の差をなくしたり、女性議員を増やしたり様々な取り組みが行われています。私は男女平等やダイバーシティの時代に非常に興味を持っています。私が雑誌編集者になったら絶対に多様性のある記事を作成していきたいと思います。男性のメイク記事や、女性の社会的地位のさらなる向上など雑誌から発信していく事はまだまだ多くあると考えています。雑誌と言うとファッションに重きを置いているものが多いと感じます。もっと政治的、経済的な雑誌を創刊していき編集者の得意分野である誰にでも分かりやすい記事を作成することで、日本の若者の政治参画に繋げていく事も可能になると思います。

 そんな雑誌も近年売れなくなってきていることも事実としてあります。まず紙の本が売れなくなっているのです。この先今よりもっともっと紙の書籍は売れなくなることは確実です。電子書籍に置き代わり、雑誌も電子雑誌に必ず移行していくはずです。そんな時代の波にも上手く乗っていくのが編集者の仕事です。全てがスマホで完結してしまう今の時代、新たな雑誌の立ち位置を見直す時代がきたのです。電子雑誌に移行していったら気になる洋服やバッグ、化粧品など電子雑誌の商品をタップするだけで購入したり検索したりできるようにしていきます。紙の雑誌ではできなかったことを電子雑誌で取り組んでいく。雑誌が今以上に進化していく大きな一歩となっていきます。好きな事を仕事にできれば可能性は無限大に色々なアイデアが浮かんできます。どうせ働くならば自分が好きな仕事をしていくのが一番です。

 夢があるとその夢に向かってできる事がたくさん思いつきます。私は将来アナ・ウィンターに負けないような雑誌編集者になります。


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